十三人の刺客

＜＜ストーリー＞＞幕府の権力をわが物にするため、罪なき民衆に不条理な殺りくを繰り返す暴君・松平斉韶（稲垣吾郎）を暗殺するため、島田新左衛門（役所広司）の下に13人の刺客が集結する。斉韶のもとには新左衛門のかつての同門・鬼頭半兵衛（市村正親）ら総勢300人超の武士が鉄壁の布陣を敷いていたが、新左衛門には秘策があった。（シネマトゥデイより）

1963年に公開された同名映画のリメイクということであったが、前作は未見。
あまり日本史には長けていないので実話か逸話かわからないが、
とにかくベネチア国際映画祭などでの評判の高さから非常に気になっていた。

映像も内容も結構面白かった。
出演者も非常に豪華で、最近の淡い恋を描いた時代劇とは全然違い、
さすがに迫力も満点だし、松方弘樹さんの殺陣はやはり若手とは全然違い格好良かった。
もちろん山田孝之さんをはじめ若手俳優もあれだけのメンバーだけに、
ぴりっとした緊張感が伝わり、最後の最後までハラハラドキドキの連続。

でも個人的に一番楽しめたのは暴君役の稲垣吾郎さんのハマりっぷり。
お坊ちゃん育ちなのに冷酷非道な所が妙に合っていてコミカルなほど。
そしてそれに対する刺客たちの怒りっぷりも稲垣吾郎さんの演技で、
より際立っていたように思えた。
長尺だし、結末は大体の憶測が立っていたけれど、
最後まで飽きずにエキサイトして楽しめる映画であった。

それにしても「遅くてもお盆には帰ってくるから」というセリフは、
なかなかカッコよかったな。外国の映画祭では何と訳されたのだろう。
「ハロウィンには帰ってくる」とかかな…。

それにしても今年の後半は時代劇の映画ラッシュだなあ。

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